「美味しい食卓」を撮るコツ!

ちょっとおしゃれなレストランで美味しい食事を楽しむ。あるいは、旅の途中で食べた名物料理や珍味を味わう。これこそ人生の大きな楽しみのひとつです。
その喜びや思い出をつづり、写真とともにブログなどで発信するのが人気をよんでいます。
でも、せっかく撮った写真なのに、後から見るとあまり美味しそうに見えない――。
そんな経験がありませんか?

■ちょっとした工夫で料理は美味しく見える

料理の写真は、まずは美味しそうでなければいけません。さらに、それを食べたときの喜びや感動までも表現できると上出来ですね。でも、実際に撮ってみると、思いのほか美味しそうに撮れていないものです。

雑誌やTVの広告で見かける料理の写真は出来立てほやほやで湯気が立って、いかにも美味しそうに撮れていますが、みなさんは真似をしようと思わないほうが賢明でしょう。
なぜなら、広告用・雑誌用の料理の写真を撮るために、プロカメラマンは大型のストロボを使ったり、うまそうに見せるために色をつけたり、ストロボの熱で乾かないようにオイルを塗ったり、美味しく見えるようにさまざまなテクニックを駆使しているからです。

プロ写真家のように撮ることはできなくても、ちょっとした工夫で料理を美味しそうに撮ることができます。今回の写真塾はお店だけでなく、自宅でもできる美味しそうに撮るコツです。

●美味しそうに撮る5つのコツ

1)器が画面からはみ出すくらい「大きく写す」
作例1は説明的な撮り方。会席料理のお品書きのように、記録として写す場合は全体を俯瞰するが、ひと皿の料理は作例2のようにアングルを変えて、大きく撮ることで素材のディテールが表現できる。

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作例1 〈サラダ〉 2010年 自宅にて
キヤノンEOS 5DマークⅡ+EF24-70mmF2.8L
F14 1/200秒 ISO 800
ホワイトバランス「曇りマーク」

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作例2 〈サラダ〉 2010年 山梨市
キヤノンEOS 5DマークⅡ+EF24-70mmF2.8L
F5.6 1/100秒 ISO 800
ホワイトバランス「曇りマーク」

2)ホワイトバランスを操作する
料理を照らす光源をチェックして、電灯光ならオートまたは電灯マークを選択、蛍光灯・窓際の外光なら曇りマークを選択し、色味が青くならないようにする。

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作例3 〈八宝菜〉 2010年 自宅にて
キヤノンEOS 5DマークⅡ+EF24-70mmF2.8L
F16 1/6秒 ISO 200
ホワイトバランス「オート」
光源は窓際の自然光では青っぽい色調になる

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作例4 〈八宝菜〉 2010年 自宅にて
キヤノンEOS 5DマークⅡ+EF24-70mmF2.8L
F16 1/6秒 ISO 200
ホワイトバランス「曇りマーク」
光源は窓際の自然光で、暖色系の色調で美味しそうに見える

3)照明をうまく使い、カメラのフラッシュは使わない
立体感を表現するには光の方向を選ぶことが必要。逆光か斜光線が理想だが、お店の場合は上からの照明が一般的で、その状況ではカメラアングル(目線)を下げて立体感を表現したり、窓からの外光があれば逆光として利用してみる。

4)背景も取り入れてみる
店内の魅力的な空間を写し込むと、食事の雰囲気が強調される。

5)屋内は明るく感じても実際は暗い
手ぶれを防ぐ意味からISO感度を上げて、できる限り速いシャッター速度を使う。

以上の5つが美味しそうに見える撮り方のコツですが、写真を撮る際はお店の人にひと声かけるのがマナーです。OKをもらえば遠慮なく気に入った撮影ができるし、結果としてもいい写真につながるのです。

■料理別の作例写真あれこれ

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〈すし〉 2010年 山梨市
キヤノンEOS 5DマークⅡ EF24-70mmF2.8L
露出 F9 1/200秒 ISO 800
ホワイトバランス「曇りマーク」
器の全景を入れようとしないで、美味しそうなネタに焦点を当ててイメージを伝える

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〈エビフライ〉 2010年 山梨県・山梨市
キヤノンEOS 5DマークⅡ+EF24-70mmF2.8L
F5.6 1/50秒 ISO800
ホワイトバランス「曇りマーク」
食材の姿かたちなどの特徴をとらえ、揚げたての温かさを表現する

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〈グラタン〉 2010年 山梨県・山梨市
キヤノンEOS 5DマークⅡ+EF24-70mmF2.8L
F5.6 1/125秒 ISO800
ホワイトバランス「曇りマーク」
スプーンを添えてグラタンの表面と中身を見せ、ライブなイメージを表現するのもよい

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<食材> 2010年 山梨県・自宅にて
キヤノンEOS 5DマークⅡ+ EF24-70mmF2.8L
F22 1/2秒 ISO 400 三脚使用
ホワイトバランス「曇りマーク」
食材選びも大切。窓際の柔らかな逆光線で調味料のビン類の透明感も表現できた。バランスのよい食生活は楽しい人生に欠かせない

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〈野菜〉 2010年 山梨県・自宅にて
キヤノンEOS 5DマークⅡ+ EF24-70mmF2.8L
F22 1秒 ISO 400 三脚使用
ホワイトバランス「曇りマーク」
多種類の食材が混在しているときは柔らかく、フラットな光がよい

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〈フルーツ〉 2010年 山梨県・自宅にて
キヤノンEOS 5DマークⅡ+ EF24-70mmF2.8L
F22 1/2秒 ISO 400 三脚使用
ホワイトバランス「曇りマーク」
逆光線を生かしてイチゴの色と質感を表現した

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〈店の雰囲気〉 2010年 山梨県・山梨市
キヤノンEOS 5DマークⅡ+ EF24-70mmF2.8L
F5.6 1/125秒 ISO 800 
ホワイトバランス「曇りマーク」
記念にお店のインテリアなども撮っておくと、楽しい思い出になるでしょう

*写真撮影:塾長 古屋光雄


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